● どんな格好していけば良いのか?
 服装は一番気になるところでしょう。
まずこれは1月の末に行った時のものだと言う事を頭に入れて考えてください。当然3月ともなれば
様子は少し変わるでしょうし、その時の気温でも変わりますからあくまでも参考までに。
 ホテルや店はかなり暖かいですから日本と変わらない位と考えて良いでしょうが、外は、特に夜
は違います。メチャクチャ寒いです。
 昼はだいたい−30〜35℃くらいだけど、日本の格好
に上に更にコートを羽織るくらいでしょうか。
 僕は中にフード付のジャケット、外にはユニクロで
買ったエアテックコートを着ていました。(シーズン
オフにバーゲンで安く買ったもの)その下はセーター
とシャツとTシャツ。勿論、背中には貼るカイロもつけ
ています。
レンタルの服を着れば問題は無いですけどね。

 下は、例えばパッチやタイツをはいてコーデュロイ
のパンツと言った感じか、やはりユニクロのエアテッ
クパンツを上から穿くと完璧でした。エアテックパン
ツはかなりゆったりしているので動き易いし軽いで
す。しかし、女性物は無いのが残念です。
 当たり前だけど帽子と手袋は必需品です。
頭のてっぺんから冷えます。左の写真の帽子はツアーに参加して服を借
りると貰えます。イエローナイフのお土産ですね。手袋は借りた物でも
良いのですが、結構ごついボアの手袋なのでカメラの操作にはむきませ
ん。僕は薄くてぴったりした物の上に普通のバックスキンの手袋を重ね
ていましたがこれでも十分でした。
カメラの操作の時には、この薄いポリエステル・ナイロン等の混合の手
袋が重宝しました。これはアウトドア用品の「モンベル」の物で、普段
から使っている物です。指先が余っていない物が良いでしょう。

 外は昔の冷凍庫と同じなので、絶対に素手で金属等を触ってはいけま
せん。手がくっ付いて離れなくなったりする事もありますから気をつけ
てください。
 靴もレンタルの物は−70℃まで耐えれるようなのでそれで十分ですが、
のっしのっしと言う感じになるので穿いて来た物で昼は過ごしました。
靴下はヒート素材の物と普通の靴下の二重重ねです。靴用のカイロは空
気が無いと温まらないので要注意。薄い皮の物は寒いかも知れませんね。
特に脚に汗を書きやすい人は湿ってそこが冷たくなりがちです。僕は念
の為にショートブーツに撥水スプレーをしていきました。

 道は結構ちゃんと除雪されているので、歩道を歩くにはそんなに気に
なりません。靴底も気をつけていればそんなに歯のしっかりしたもので
なくても大丈夫です。写真では分かり難いですが僕のブーツは米空軍
モデルなので底は殆どフラットです。ただ、靴底がしっかりしているに越
した事はありません。地元の人たちは、スニーカーに近い物を穿いて
いました。(笑)謂わばアイスバーン状態ですから走ったりはしない方
が無難です。わざと雪の中に入らない限り、ブーツの丈も関係ありませ
んからロングブーツの必要は無いと思います。歩き易い物が基本です。
 インナーですが、これは人によっても違うでしょうから、日本での格好
プラスと言う事で話します。

昼間は、上に羽織る物だけで何とかなると思います。貼るカイロとか少し
暖かめのシャツとかで、日本プラス一枚多いジャケット。右の写真はやは
り「モンベル」のインナーです。冬山登山用の物のようです。素材はポリ
エステル。妻が用心の為に買ってきたものです。寝る時も着ていました。
かなり暖かいです。
 女性なら俗に「オバシャツ」「オバパンツ」という物でも良いのではな
いでしょうか。スキーの時の格好を考えたら良いでしょう。

人間の適応力とは凄い物で、一日目よりも二日目と体が寒さに慣れてもき
ます。
 下の写真はちょっと過剰かも知れません。初めてで想像が出来なかった
から、店員さんに勧められるままに買ってきたようです。(苦笑)
 非常に薄いダウンジャケットとでも言うか、中に着る物です。高いだけ
あって本当に暖かったです。その下の写真でもわかるように、たたんでし
まうと非常に小さくなります。これは、普段は着る必要は無いです。観測
の時にだけ着ました。

 とにかく服装の基本は中は軽くて暖かいもの、動きやすい物。外には風
を通しにくいものでカバーする。ホテルや店は非常に暖かいですから、汗
をかかないように服を脱いで温度調整をする事。
 最後に、細かい事です。

 顔の尖った部分、つまり鼻・アゴ・耳、ここが冷えてきます。アゴはマフラーとか襟で隠す
しかないですし、耳は耳あてや帽子で隠します。問題なのが鼻です。マフラーで鼻まで覆って
グルグル巻きにするのも良いのですが、息で凍ってきます。僕は今花粉症対策とかでも使って
いる立体マスクを使いました。これだと息がしやすいのです。しかし、暫くすると中がベタベ
タになってきて困ります。そこで、中に一枚ガーゼを入れる事でそれが解消できます。これで
鼻も守れます。昼はマフラーでも良いですけど。

 女性は当然、ピアスやイヤリングは禁物です。耳が凍傷になる恐れがあります。金属が直接
肌に触れないようにしてください。メガネのツルが金属の物も同じです。太っていて顔に食い
込んでいる人はその部分も注意してください。それとマフラーやマスクからの息が上に上がっ
てきてメガネもあっという間にレンズが凍りつきます。昼間はそれほど厳重にしていなくても
良いので気にはなりませんが、夜の観測の時にはコンタクトの方がお勧めです。ただし、コン
タクトは空気が乾燥しているので落さないように気をつけてください。